これまでに転職をした人は、要注意です。
あなたの年金、もしかしたら日本年金機構の管理だけじゃないかもしれません。
と言うのも、退職・転職した人の年金は、日本年金機構で管理していません。
年金基金連合会ってところが管理してるんです。
だから、年金の請求も、日本年金機構とは別にしなきゃならないんです。
なんだかややこしい話しですね。
でも、そもそも、企業年金連合会ってどういう組織なんでしょ?
年金は、日本年金機構が管理してるんじゃないの?
確かにそう思うのも無理はありません。
これを機会にシッカリと理解しておきましょう。
企業年金連合会とは?
企業年金連合会は、1967年(昭和42年)に厚生年金基金の連合体として設立されました。
この時は、厚生年金基金連合会と呼ばれていましたが、後日、年金基金連合会と名称が変わっています。
企業年金連合会が行っていることを把握するためには、先ず年金の仕組みを理解しておく必要がありますが、よ~く調べるととっても複雑です。
しかも、時代とともに随分と制度変更が行われています。
なので、ここはザックリ理解しましょう。
我々年金受給世代に関係することは、以下の通りです。
企業年金連合会は、国が管理・運用している公的年金(国民年金・厚生年金)ではなく、あなたが勤めていた会社が管理・運営していた年金(厚生年金基金と言う※1)を、あなたが会社を(10年未満で)退職したので、あなたの会社に代わって管理・運用していました。
従って、あなたは、年金支給開始年齢になったら厚生年金基金に収めていた保険料に対する請求を企業年金連合会にしなければなりません。 請求しなければ年金を受給することはできまません。 |
※1 2014年4月1日より改正厚生年金保険法が施行されたことから、将来は解散、他の制度(確定拠出年金等)への移行が行われる予定。
企業年金連合会が取り扱う年金とは?
ねんきんネットで年金見込額を調べると以下の表が出てきます。
このうち赤枠で囲んだ基金代行部分(4)と言うのがこれに当たります。

あなたが何度か転職を繰り返したとすれば、それぞれの会社の厚生年金基金で管理・運営していた年金金額がここに記載されています。
年金は大切な老後資金です。
良く確かめてみましょう。
厚生年金加入員証
あなたが勤めていた会社の厚生年金基金に在籍していた証が「厚生年金加入員証」です。

ここには、加入員資格取得年月日、加入員番号の他発行者(厚生年金基金)の名称が記載されており、印鑑が押されています。
裏面に加入員資格喪失年月日、喪失理由、年金支給予定年額などが記載されています。
企業年金連合会への年金請求手続き
企業年金連合会への年金請求の手続きは、日本年金機構での手続きと比べるとはるかに簡単です。
年金受給日が近づくと以下の「老齢年金裁定請求書」と言う書類が送られてきます。

ここに必要事項を記入して、と言っても既に印刷されていますので間違いがあれば修正して提出(郵送)します。
その際に別途必要な書類は、主に以下のようなものです。
・住民票か戸籍抄本
・基礎年金番号が確認できる書類のコピー
・年金を受け取る通帳のコピー
これらの書類を揃えて提出すると1~2ヶ月後に「企業年金連合会老齢年金証書」が送られてきます。
日本年金機構への請求は、年金受給年齢の誕生日以降でなければできませんが、企業年金連合会への請求にはそのような制限はありません。
忘れないうちに返送しましょう。
書類が送られてこない場合
転職経験のある人で、日本年金機構の「ねんきんネット」を確認したら基金代行部分があるのに企業年金連合から請求手続きの連絡きます。
通常であれば、年金請求付きの2ヶ月前ごろに書類が送られてきます。
もし、書類の送付が無いようでしたら、直ぐに起業年金連合会に問い合わせましょう。
電話で問い合わせに応じてくれます。
その際は、基礎年金番号が必要になりますので、事前に準備しましょう。
まとめ
多くの方は、年金企業連合会の存在はあまり意識していなかったのではないでしょうか?
確かに、1つの会社にずっ~と勤めていた人にとっては、関係の無いことです。
しかし、ロクマルのように何度も転職をした人にとっては、要注意な情報でした。
年金の制度や手続きについては、とにかく分り難いことばかりです。
しかも、当初決められていた制度も時代が変わっていくに連れて改正されています。
年金制度を制定した時の思惑、時代の流れ、国のふところ事情・・・そんなものに振り回されてどんどん変化して現在に至っています。
年金受給年齢が近くなったら、自分が年金保険料を納めていた時代以降の年金制度を調べて、もらい忘れが無いようにするのが賢明だと思いました。
年金は、本人からの請求が無ければ支払われることが無い制度です。
年金制度を十分に理解しておくことが大切です。
転職経験者は、年金企業連合会にも注意を払っておきましょう。